極楽と地獄3(無住心剣を知るために)
なにやら極楽は大変良いところだと聞きます。
なぜ?
誰ひとりとして帰って来た者がいないから。
そう考えると、地獄も案外住めば都なのかもしれません。
しかし極楽や地獄とは場所の事ではありません。
雲の上が極楽、地面の下が地獄。
もし本当にそうならば、宇宙飛行や人工衛星で極楽は見えるでしょう。
地面の下に地獄があるならば、
東京23区はあちらこちらが地獄に通じていることになります。
極楽も地獄も全ては想い。
別の言い方をすれば、
「生き方。」
こんなお話をしましょう。
コップがあります。
このコップには美味しいジュースが半分入っています。
極楽の人は
「やった! ジュースが半分も入っている。」
地獄の人は
「なんだー。 半分しか入っていない。」
極楽の人は感謝があります。
地獄の人は不満があります。
さてこれを無想剣に当てはめて考えてみると
刹那の瞬間に現れる心は極楽でしょうか?
地獄でしょうか?
そうですね。
私はまだ地獄よりです。
この地獄からの脱却。
これが真の無想剣と言えます。